手続きの進め方 パターン2(平成31年4月24日一部修正)

これから障害年金の請求をすべく市役所や年金事務所(共済組合等)の窓口に行って、係員の説明を聞き、障害年金の請求をしたいと考えている。病歴申立書や診断書ひな形など関係資料をもらってきた。でも、どこから手を付けてよいかがわからない。

 

お客様が私に障害年金請求手続きを依頼する場合のパターン2については、下記のとおり対応しています。

このパターンでも、依頼された私の立場で表現をしていますが、お客様が自分で年金請求される場合も大いに参考になるでしょう。
一歩一歩確認をしながら進めていく…、まるで亀の歩みのようでありますが、私のやり方が一番ミスを少なくすることができ、また順序良く書類をそろえ、仕上げていくことができると確信しています。


① お客様と面談の段取り

お客様から問い合わせをいただいたら、面談の設定をします。

面談日程や場所はお客様の都合を最優先しています。平成31年4月からは宜野湾市に事務所を移転し、自宅と分離しましたので、事務所に来ていただくことが一番歓迎です。長田バス停から徒歩3分であり、国道330号線沿いで、ダイソー前ですので、わかりやすいと思います。

しかしながら、外出が困難な方や、業務多忙の方もいらっしゃるでしょうから、私が常に出向くというスタイルは変えていません。

そのため、面談場所は、お客様宅、お客様の勤務先、喫茶店、ファストフード、コーヒーショップ、レストラン等で設定することが多いです。過去には、まんが喫茶や、ホテルのロビー、教会で面談したこともありました。

また、事務所の稼働時間は平日9時から17時ですが、お客様との面談については、土日祝関係なく対応していますのでご安心ください。当職が県外に出ることがない場合は、お客様との面談を最優先でスケジュールを組んでいます。

② 指定された日時、場所にてお客様と面談します。

ご本人が来られる場合もあれば、家族の方が対応される場合もあります。

お会いする際は、お客様におかれましては、年金事務所や市役所にてすでに年金相談をされ、年金請求書や診断書、受診状況等証明書のひな型、白紙の病歴申立書、添付書類一覧表等を預かっているはずですので、預かった書類はすべて持参して頂きます。
(年金事務所では、障害年金請求キットと呼ばれる封筒を渡しています。共済組合等の場合、郵送で書式一式を送付してくれます)


関係書類は出来る限り持参していただき、その場ですべて拝見し、お客様の状況を確認します。お客様が持参された関係書類や資料をもとに、すでに年金事務所等で請求に向けた説明を聞いているはずですが、当職でも再度、障害年金制度の概要をお話しし、場合によっては図解を用意してお話をします。

同時に見積書を提示し、報酬支払の流れをお話しします。

お客様は面談を終了したあとは、当職に委託するかそれとも自分で進めるかを検討して頂きます。なお、当職との初回面談は無料ですので安心してご相談ください。また、後日になって「どうしますか? 依頼しないのですか?」といった
営業行為は過去に一度もしたことがありませんし、今後もすることはありませんのでご安心下さい。
(ただし説明不足があった場合は連絡をしています)


面談によっては、お客様が初回面談の場で「中島に委託したい」と申し出て頂くこともあります。この場合は、次回面談時に着手金をいただく形にし、関係委任状を徴求し、業務を進めていくこととなります。(その場で着手金をお支払いされる方もいます)

後日、お客様が当職に依頼したいとなった場合は、電話連絡をもらって、次回の面談(契約)の準備をします。また、この段階で当職はお客様に自分の携帯番号をお知らせし、今後の連絡は携帯にして頂くよう案内しています。

③ お客様と面談、業務開始

面談の日時を設定してお客様とお会いします。
再度費用の話をしたうえで、契約書、支払確認書に署名押印をしていただきます。
このときに申請料11,000円(税込)を頂いています。その後、今後の進め方をお話しし、年金事務所等への委任状、病院や関係機関等への委任状も併せて記載してもらいます。
契約当事者は、基本的には「日常のやり取りを当職と行う方で、報酬を支払っていただける方」でお願いしています。ご本人さんの場合もあれば、ご家族の方が契約当事者になることもあります。


④ お客様が相談された窓口に出向いて、説明された内容を確認

お客様から委任状を頂いたら、お客様の病状や発病、初診日、障害認定日、現在の状況を簡単に整理した「概要メモ」を当職で作成したうえで、概要メモを持参して、お客様が一番最初に障害年金相談をされた窓口(市町村役場か、年金事務所)へ出向きます。対応された相談員の名前がわかっている場合は、その方を指名し、場合によっては予約相談で対応します。

お客様がすでに、窓口に行っていて案内や確認が終わっているのになぜもう一度出向いてまで確認するのか? と思われるでしょう。

これは、窓口相談員の方が、お客様にどんなお話をしたのかをきちんと確認したいからです。お客様を疑っているのではありません。障害年金制度は複雑であり、請求も、関係書類の徴求も人縄筋ではいきません。相談員の方と、お客様とで話の内容や解釈に相違があることもあります。
「相談員の方はお客様にこのような内容で説明したんだな」と当職が理解してはじめて、実際の動きがスタートできるからです。
それと、当たり前ですが、納付要件を満たしているかどうかの確認が第一であります。

現在、障害年金請求は、たとえ納付要件を満たしていない方(つまり請求しても却下になると予想されるお客様)に対しても、お客様が希望すれば、障害年金の請求書は受理しなければなりません。
しかし、当職は専門家でありますから明らかに未納期間が長く、お客様が申告された初診日に間違いがない場合で、保険料納付要件を満たしていない旨窓口の相談員の方が説明していた場合は、お客様に事情を説明し、辞退を促します。

お客様は当職のお話に納得された場合は、辞退となりますので、着手金を返還し、業務は終了です。却下覚悟でも申請したいと希望された場合は、ケースバイケースにて対応しています。(例えば、年金未加入の際の初診日の場合、20歳前障害でない場合は、契約を解除し着手金を返還しています)
当職は専門家であることから、「明らかに納付要件を満たしていない案件を受託する」ことはプロ失格でありますので、この場合は理由を丁寧にお話しして契約解除、着手金返還をしています。


⑤ 確認結果を文書化しお客様に説明をします。受診状況等証明書を取得します

窓口相談員の方が、お客様にどのような説明や案内をしたのかが確認できましたら、この段階で、お客様には今後の対処方針や納付要件等の調査結果を書面にして交付しています。

(☟に見本を用意しました)

いよいよここから関係資料の収集に入ります。ここからあとについてはパターン1と同じ内容ですが、そのまま記載します。

まずお客様が「その傷病」で一番最初に行った病院に対し受診状況等証明書の発行依頼を行います。

県内の病院の場合は、当職が依頼文書を作成し、お客様からは病院用の委任状をもらい、さらにお客様・私の本人確認書類を添付して、その病院まで出向いて、依頼をしています。
県外の病院の場合は、事前にその病院へ電話をし、証明書の発行ができるか否かを確認します。できる場合は、費用を先に振り込む形になることが多いので、口座番号や金額をお聞きし、関係書類は書留で送付し依頼します。普通郵便では届いていないといわれることもあるからです。

受診状況等証明書が発行されたら、初診日を再確認します。確認をしたら、納付要件を満たしているかを再確認するので、年金事務所等の窓口再び出向き、相談員に書類の点検をしてもらいます。(この動きをやらない方があまりにも多すぎる)

ここでは、初診日の確認と納付要件を確認するほかに、この段階で証明書に記載ミスや訂正箇所がないかどうかを相談員に確認してもらうのです。もしそのようなことがあれば、証明書の訂正依頼を病院に対して行います。

⑥診断書を取得します

受診状況等証明書の確認が終わったら、初診日から1年6か月を経過した日が障害認定日になっていますので、この時に病院にて診察をうけていれば、その病院にて診断書を依頼します。この時点では病院へ行っていないのであれば、事後重症請求となりますので、今通院している病院にて診断書の作成依頼します。
診断書依頼の場合も、お客様からは病院用の委任状をもらい、さらにお客様・私の本人確認書類、初診日を証明する受診状況等証明書のコピーを添付して依頼をしています。
依頼をする場合は、完成までどれくらいの期間がかかるのかを確認します。


⑦病歴申立書を作成します(受診証明・診断書取得と並行していきます)

すでに取得した受信状況等証明書や診断書をじっくり眺めて、初診日や障害認定日の再確認、記載漏れや誤りの有無、前医がないかの確認、をしています。そのうえで調査した年金記録を確認し、納付要件を満たしていることを再確認します。また診断書等の作成日を確認し、有効期限を導き出し、再依頼が不要かいなか、申請期限をいつまでにするかを考えていきます。

申請期限が迫っている場合(月末が近かったり、65歳到達が迫っている場合)、病歴申立書の作成は時間との勝負になります。

病歴申立書を作成していきます。取得した受診状況等証明書、診断書に現在の傷病に関する資料を拝見しながら、お客様と面談し申立書を作成していきます。
この際、一回で全部完璧に仕上げようとは思っていません。
私の場合は、

ア、まずお客様と面談した際に、お聞き取りした内容をもとにラフで作成する

イ、次回面談の際、私が作成した申立書をみていただく。または読み聞かせをする。 申立書はお客様にも一部を手渡しし、次回面談までに点検を依頼しています

ウ、それに対しお客様から意見をいただく。追加や訂正を依頼されることが普通です

エ、いただいた意見等を申立書に反映させ、作り直したうえ、再度面談。

オ、再度お客様のチェックを受ける

この作業を最低3、4回行っています。複数回行うのはお客様もいきなり過去の記憶をよみがえらせることは
難しく、何度もこの作業を行っていく中で思いだしていただくことが多いからです。

また申立書の作成においては、私がお聞きしたいことをお客様へ質問し、それにお客様が回答するスタイルをとっています。この方法であれば、最低限記載しなければならない項目を私自身が確認できるからです。
この作業を面倒くさがらずにできるかどうかですし、診断書や受診状況等証明書ではわからないお客様の傷病の状態を正しく反映するための書類でもあるのでなおさら、いい加減に作成することは許されません。
私は今まで担当したお客様では、最高15回面談して仕上げたこともあります。なお、市役所・年金事務所ではこの書類を手書きで書くよう説明を受けますが、当職はパソコンで作成をしています。このほうが記載事項の修正が容易です。

上記のように進めていって仕上げた病歴申立書は、お客様より「さすが中島さんです。私ではこんな文書は作れないです」と評価をしていただいていますし、私が他の社労士に絶対負けないと自負している部分であります。(文章力という意味ではなく、きめ細やかな対応をしているという意味です)

⑧最終点検をし、添付書類を準備

病歴申立書が完成しましたら、診断書、受診状況等証明書と突き合わせをし、記載事項に矛盾や誤りがないかを再確認します。年金請求書、診断書、病歴申立書に記載する傷病名はすべて一致させなければいけません。傷病が複数ある場合、記入枠に書ききれないこともありますが、その場合は欄外記入で構いません。ほか、発病日、初診日、障害認定日も再確認し、年金請求書に記載します。

ここまで終わったらあとは、住民票や預金通帳の写しなど添付書類の準備です。お客様によっては添付書類の種類が多かったりします。
当職は戸籍や住民票、所得証明書の取得も代行しています(費用は実費のみです)
(戸籍や住民票は職務上請求をします。所得証明書については委任状を頂いて取得します)

⑨年金請求書を受付してもらう

そしていよいよ書類の提出です。
私の場合は年金事務所に対して書類を提出する場合は、事前予約をしていますが、午前中の早い時間に予約時間を設定しています。
なぜなら自信をもって書類を仕上げても点検しても、提出当日、相談員からは予想もしない指摘をされたり、訂正や追加を依頼されることがあるからです。
その場合、その指摘された事項をクリアしないと書類を受理してもらえません、

事後重症の場合は、月単位で支給額に影響をあたえますので月末の申請はほんと気を遣いますし腹が痛くなるほと神経をすり減らします。
午前中の予約であれば、相談終了してから即、その足で残りの時間を使って動けますし、対応も早くできます。
ですので、その日に受理されないこともあることを念頭に入れながら対応されると良いでしょう。また、請求書が受理された場合は、受付控えを交付されますので、この書面は捨てないで、結果が送付されるまで大切に保管して下さい。(控えを交付しない窓口対応をされる場合もあります。必ず受付控えをもらってください)

こんな感じで、このコーナーでも、だらだら手続きの進め方「パターン2」を書きましたが、いままでの自分のこのやり方で、申請が滞ったことはなく、年金事務所等でも、「中島さん、そのやり方は違うよ、おかしいよ」といわれたことはありません。
みなさまが、自分であるいは家族の方にお願いするときは、ぜひ私のやり方を真似して進めると良いでしょう。

(同業者の方の、当職記述の無断転用は固くお断りします

 

年金証書が送付された場合、証書の解説を文書化してお客様に交付しています。見やすいよう、大きな文字サイズで作成しています。

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